
エマニュエル
12歳
コロンビア
1万キロの旅
エマニュエルの旅路

※スマホ内の映像にエマニュエルは登場しません
幼いころから国から国へと移動してきたエマニュエルさん。
約1万キロにもおよぶ旅路の途中で、ときに「難民」と呼ばれ、ときに「移民」と呼ばれてきました。
今の目標は、メキシコに行くことです。ダリエン地峡と呼ばれる危険な熱帯ジャングルを越えなければいけないけれど、今より良い生活ができると思うから。
『算数が好き。でも、しばらく勉強できていないから、それほど得意じゃないかな』
エマニュエルさんは、自分が必要なお金は自分でかせがなければと思っています。これまで、両親の収入では、食べることと住む場所を確保するのがやっとだったから。
貧しさにたえ、きびしい環境で生きてきたエマニュエルさんは、ときどき、とても12歳とは思えないほど、おとなびた表情を見せます。
『ぼくの旅の終わりに、人が死ぬこともなく、差別もない世界が待っているといいな』
故郷を追われた子どもたち
※数値・データはすべて2025年時点で確認できた最新です。
世界では、家さえなく、難民や移民として、移動を続ける子どもがたくさんいます。
紛争や武力衝突で、家をこわされ、命の危険にさらされて……。
国の経済が悪化し、物が高くなり、生活できなくなって……。
干ばつや豪雨、海面上昇など、気候変動の影響で暮らしていけなくなって……。
こうした理由から、生まれ育った家や住み慣れた故郷を離れざるをえなくなった子どもたちには、多くの危険が待ちかまえています。
正規ではない方法で国を脱出しようとすると、わるい業者に高いお金を払わされたり、ゴムボートで海を渡らせられたり、超満員のトラックの荷台に押し込まれて何時間も移動させられたりします。運よく国境を越えられたとしても、不法入国者として、刑務所に入れられることもあります。
保護者がいない子どもたちには、人身売買や性暴力の危険がつきまといます。
目的地にたどりつけても、頼る人がいなかったり、言葉や文化がちがったりして、その暮らしは簡単ではありません。さまざまな困難と差別が待っていることがあります。
「ある少女の物語」
(※実際に体験した事実をもとに制作された映像です)
故郷を追われたことで、
子どもたちがうばわれているものはなんでしょう?
あなたの「たからもの」は
なんですか?シリアで内戦がはじまったとき、
着のみ着のままで逃げだした子どもたちが手にした「たからもの」。
もしあなただったら、なにを持ちだすでしょうか?