ジェンダーの平等

ジェンダーの平等とは、一人ひとりが、性別にかかわらず、チャンスや権利、責任を平等に分かちあうことをいいます。ジェンダーの問題は、社会が「男はこうあるべき」「女はこうあるべき」と刷りこむことで生じています。特に女の子や女性が、教育や社会参加から遠ざけられてしまっています。

ユニセフは、不平等のもとになっている社会のルールや慣習を変え、性別にかかわらず、すべての子どもたちがその権利を実現し、将来にわたって持てる力を発揮できる世界をつくるために取り組んでいます。

人生を変えたまなび 女の子のための読み書き教室

幼い息子を抱いたアミナさんは読み書き教室へ通う
マラウイには、貧しさで学費が払えなかったり、学校が遠すぎたり、早すぎる妊娠をしたりして学校に通えなくなる女の子たちがいます。アミナさんは母親を亡くし、学校を中退。今はユニセフが支援する識字教室に通っています。「読み書きができるようになって、私の人生は変わりました。ひとりで街に出て、お店の看板を読むことができるんです」と言います。女の子の読み書き能力向上をこれからも支援していきます。
真剣にまなぶ読み書き教室の女の子たち

女の子同士だからわかる 同世代の女性相談員

「両親は高学歴ではなかったけど、教育を重視してくれたから今がある」とライマさん
モザンビークの大学で臨床心理学をまなぶライマさんは、ユニセフが支援する若い女性のためのカウンセリングプログラムの相談員です。児童婚や早期妊娠、HIV/エイズや性暴力といったデリケートな問題の相談に乗っています。同世代の女性同士だから相談できること、理解できることもあります。ライマさんをはじめとする相談員は「女性が自分たちの権利をじゅうぶんに実現できるようにする」という共通の目標に向かって活動しています。
若い女性から相談を受けるライマさん

カメラと対話の力 映画制作を通じた啓発活動

カメラを構えるウムーさん。女性の権利をうったえる映画づくりに取り組んでいます
18歳のウムーさんの夢は映画監督になること。ユニセフが支援し、プロの映画監督が教えるワークショップに参加し、作品づくりにはげんでいます。今は、若い女性が直面している問題をまわりに理解してもらうための作品を制作中です。みんなからリーダーとして慕われるウムーさん。彼女の武器は「カメラ」と「対話」です。セネガルの女性たちが差別やセクハラなどの問題に対して声を上げられるよう、映画制作を通じて活動を続けています。
撮影中のウムーさんたち

社会で活躍するために 女の子のためのスキルアップ合宿

合宿で語りあう女の子たち
ザンビアでは、ユニセフが支援し、女の子のための合宿を開催しています。女の子たちが自尊心と自信を高め、目標設定や交渉の仕方、人生設計の大切さをまなべるワークショップが組まれ、13~15歳の女の子たち200人以上が参加しました。参加者たちには、まなんだことをそれぞれの地域に持ち帰って広めていくことも期待されています。情熱と意欲をもって女性がキャリアを切りひらき、社会で活躍できるようユニセフは支援しています。
合宿中はレクリエーションの時間も