イノベーション

イノベーションとは、革新的な技術や、これまであったもの同士の新しい組み合わせを取り入れて、社会に変化をもたらすことです。

テクノロジーが進化する中、子どもや若者たちといっしょにより良い世界をつくっていくには、これまで以上にイノベーションがカギになっています。ユニセフは、すべての子どもたちが取り残されることなく成長できるよう、あらゆる分野で、時代に合わせ、新しい考え方や技術、仕組みを取り入れながら、支援に取り組んでいます。

どこへでも 届けたい ドローンをつかったワクチン輸送

マラウイでテスト飛行中のドローン
バヌアツは山がちな島々からなり、道路の数も限られるため、ワクチンを保冷ボックスで低温管理しながら運ぶにはきびしい環境です。しかし、ドローンを利用することで、交通の便がよくない場所に住む子どもたちへもワクチンを届けることができます。ユニセフは、保健物資の輸送などにドローンを広く活用していく予定です。ジョイちゃんは、ドローンで運ばれたワクチンではじめて予防接種を受けることができました。
ドローンで届いたワクチンを接種

若者の声が社会を変える U-Report(若者参加型調査ツール)

100万人を超えたコートジボワールのU-レポーターたち
ユニセフが開発した、携帯電話のショートメール機能をつかった若者参加型の調査ツールです。セネガルやメキシコなどでU-Reportをつかっていじめに関する世論調査をおこない、13~30歳のUレポーター10万人以上が参加しました。回答した結果や、報告した課題は、行政などに共有され、社会や政治を改善するために活かされます。 このツールをつかって意見を送ることで、若い世代も国や地域社会をより良く変える一員になれるのです。
携帯電話で簡単に自分の意見を送れます

空色のタブレット デジタルデバイスをつかった教育

授業中、タブレットをつかって調べたことを発表するワイバイさん
インターネットアクセスに大きな格差が存在するカメルーン。ユニセフは、教育格差とデジタル格差を一度に解消すべく「ユニセフ・コネクト・マイスクール」プロジェクトを進めています。武装勢力に襲われた壮絶な経験をもつワイバイさんは、避難民キャンプの学校でユニセフ・ブルーのタブレットを手にしました。「世界が変わった瞬間でした。何でも調べられるからワクワクします」。子どもたちの可能性が大きく広がっています。
タブレットでまなぶ生徒

安心と安全を届ける 支援物資の開発

アフガニスタンのマイナス9度に冷えこむ冬でも学習できるように届けられたテント
世界のどこでなにが起きても72時間以内に支援物資を届ける。その中心地がデンマークの首都コペンハーゲンにあるユニセフの物資供給センターです。調達と発送だけでなく、支援物資の開発もおこなっています。最近ではメーカーとの2年にわたる開発期間をへて、高性能の大型テントを開発。空間が広がり、換気や温度調節機能も改善されて、頑丈になりました。ユニセフは世界中の支援現場で、子どもたちに安心安全な空間を提供しています。
発送準備中の支援物資

若い世代の声と行動 国際的な場でスピーチの機会を

国連気候変動会議(COP25)で話すンコシさん
干ばつが社会問題になっているアフリカ南部のジンバブエ。ときに世界的に有名なビクトリアの滝が干上がるほどで、農作物の生産が大きく減ります。そんな故郷の現状にショックを受けたンコシさんは、10歳で学校の環境クラブのリーダーに。17歳のとき、ユニセフの支援を受け、気候変動に関する国際会議でスピーチしました。「環境問題に行動を」。ユニセフは、若者の声を社会に届け、変化を起こしていくことを支援しています。
国際会議で環境問題をうったえるンコシさん