水と衛生

子どもたちが生きていく上で、水と衛生は大きな問題です。よごれた水や不衛生な環境は、感染症を引き起こします。幼い子どもたちの中には、げりなどの治療可能な病気で命を落としてしまうことも少なくありません。

ユニセフは、子どもたちが衛生的な生活を送れるよう、清潔な水を届けられる給水設備をつくったり、トイレを設置したりしています。また、学校教育や子どもたちの力も借りながら、石けんをつかった正しい手洗いや、月経衛生管理などの衛生習慣を広める活動に取り組んでいます。

きれいな水でかんぱい! 給水設備の設置

きれいな水が入ったコップをかかげるマラちゃんとニサちゃん
カンボジアの5歳のマラちゃんと8歳のニサさんは、清潔で安全な水が家で飲めることをとても喜んでいます。これまでは不衛生な池や川の水をつかわなければならず、病気にかかってしまうことがありました。また、乾季にあたる3月から6月は水不足になやまされていました。自宅に水道が引かれてからは、ふたりとも健康です。ユニセフは企業やパートナーと協力して、カンボジアの農村地域で給水設備を設置しています。
乾季で水が干上がった池

屋外で用を足すのをやめよう 正しいトイレのつかい方

トイレのつかい方を村の子どもたちに教えるエスターさん
ウガンダのエスターさんは、ユニセフの支援で衛生習慣を広めていくためのトレーニングを受けた「水と衛生クラブ」のメンバーです。今日は、以前にこの村で伝えた「正しいトイレのつかい方」が守られているかの確認に来ました。屋外で用を足すことが習慣化している村がまだまだあるなか、トイレを正しくつかい、衛生的に暮らせるよう、エスターさんのような子どもたちが率先して活動しています。
トイレを点検しているところ

感染症から守るために 手洗い場の設置

小学校の運動場につくられた環境にもやさしい手洗い場
感染症予防に効果的な手洗いとマスクですが、世界には手洗い場がない学校がまだまだあります。ユニセフの支援で、コートジボワールの村の小学校の運動場に、プラスチックゴミをリサイクルしてつくった手洗い場ができました。これで子どもたちは、毎日手洗いすることができます。ユニセフは、世界各地で手洗い場を設置し、石けんを届けることで、子どもたちと地域の人々を予防できる病気から守っています。
手洗い場ができてうれしそう

学校で衛生をまなぼう 正しい衛生習慣を広める

ベトナムの小学校で、衛生教育の全校行事がおこなわれました
ベトナムの小学校で、衛生教育の全校行事がおこなわれました。「手洗いの歌」を歌いながらダンスしたり、玉入れ競争ならぬ、ゴミ入れ競争をしたり。「あ、うんちにふれたハエが食べ物にもとまるかもしれない!」屋外で用を足すのがどうしてダメなのかも、ゲーム形式で楽しみながらまなびます。衛生教育の全校行事を通して子どもたちから地域へ、正しい衛生習慣が広まるようユニセフは活動しています。
みんなでゴミ入れ競争!

自分の体についてまなぶ 月経衛生管理

アールティさんが思春期の女の子たちに月経について講義しています
インドでは、地域によって、月経について話すことがタブー視されています。15歳のアールティさんは、ユニセフと協力して、思春期の女の子に向けて、正しい月経の知識を伝える授業をおこないました。月経について話すことをためらう女の子もいるので、レクリエーションも取り入れ、楽しくまなべる内容にしました。ユニセフは、月経の期間中に女の子が安全で衛生的に過ごすための「月経衛生管理」を広める活動に取り組んでいます。
レクリエーションも取り入れて楽しく